2013年12月11日
猫救出 千千に乱れる心
「落ち着け」と、わたしは自分に言い聞かせた牛欄牌奶粉
。
ある筈の換気口が土台部分に設けられていない事で、わたしはうろたえていた。
もし、縁の下の換気のために設けられた金属製かコンクリート製の換気口があったなら、わたしは何をするつもりだったのか?
もちろん、それを壊して猫を救うつもりだった。
いやいや、いくらわたしでもそこまではしない康泰領隊。
換気口から猫に声を掛け無事な姿を認めたなら、施工した建築会社に連絡を取り、しかるべき処置をとってもらう。
そうだ、まずは建築会社に連絡を取るべきなのだ。
わたしはそう考えると、コンクリートで囲まれた縁の下に閉じ込められた○○ちゃんに、
「待ってろよ、すぐ出してやるからな」と声を掛け、もたもたと石垣を降りた。
店から建築会社に電話をすると、女性事務員が出た抗氧化物。
わたしは事情を話し、ことは命にかかわる問題ゆえ大至急担当者を寄越すように伝えた。
「かしこまりました」
わたしの必死さが伝わったのか、あるいは口振りに只ならぬものを感じたのかは知らない、女性事務員は終始誠意ある対応で答え、「空耳じゃあないんですか~」とも、「縁の下には入れない構造になっております」とも言わなかった。
「担当の者に至急連絡を取り、そちらに伺わせます」
わたしはようやく落ち着いた心持になり、午後5時開店の準備に取り掛かった。
担当者が現れたのは、それから一時間半後のことだった。
その一時間半は、わたしにとって千千に心乱れる時間であった。
惣菜屋にとって書き入れ時の夕刻、客をあしらっては裏に回り、頭上の縁の下に居るであろう猫に励ましの声を掛け、また客をあしらう。
こころ此処にあらず。
推測は良い方へ悪い方へと行き来して、やがてそこに妄想が生まれ、わたしは新築の家の窓ガラスを割って中に入り、床板をこじ開けて縁の下から瀕死の猫を助け出す己の姿を見たりもした。
「72時間の壁」、それは災害時家屋の下敷きになったり、瓦礫に覆われ身体的自由を失った際の、人間の生存率が極端に下がる救出までの時間を表す言葉であるらしいが、恥ずかしながらこの時はまだ、「人が呑まず食わず」で居られる時間を言った言葉と思い込んでいた。
水も食物も無い真っ暗な空間に浮かぶ二つの光が、徐々に消えていくようにおもえて、わたしの気は急くばかりだった。
Posted by liuzzhixingse at 15:24│Comments(0)
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